2011年04月11日

被災地支援:4月9日 南三陸町活動報告(後)

前編はこちら↓
http://otokita.seesaa.net/article/195332742.html

【メイクアップ、ネイルケアサービス】


志津川中学校に戻り、支援物資の受付にいた方に

「やっぱり、ここで美容ボランティアをやらせて下さい!」

と頼むと、

「大丈夫だと思います。一応、行政のトップに許可を取って下さい」

とのこと。
入り口にある行政の本部テントで
今回の企画趣旨を説明すると

「ああ、では迷惑のかからない程度にやって下さい…」

と、冷たいわけではないけれど
かなり感覚が麻痺してるような返答でした。
これに激しく違和感を感じながら建物の中へ。


校舎の中に入り、どこでどのように
実施しようか思案していると、先ほど物資倉庫にいた
みおちゃんがやってきてくれました。

「どこを使っていいのかわからないんだけど、
 本部の人に聞いて許可を取ってきた方がいいかな?」

と尋ねると、

「本部の人になんか聞いてもダメだよ!
 ここと廊下の机と椅子使っていいから。あと、みんなお昼食べてるけど
 準備ができたら一緒に宣伝に行ってあげる!」

と、非常の頼もしい返答(感涙)。
みおちゃんの絶大なる協力を得て、
午後1時前にプロジェクト『美』、スタート!

14.jpg

弊社の美容部員さんが個人的に提供してくれた
プロ仕様のメイクボックス。

15.jpg

あまり若い方はいなかったのですが、
最高で82歳のおばあちゃん(写真手前)まで
爪のお手入れやメイクアップのサービスを受けてくれました。


一番人気があったのが、ネイル。
高齢の方はメイクされるのは抵抗がある方も多いし、
高校生位の娘たちは(東京の子どもと違って)メイクは未体験。

でも爪は気軽にできるし、見た目も綺麗なので
興味津々らしく、メイクは嫌がっても

「爪だけなら、ぜひ!」

という女性はたくさんきてくれました。
ネイリストの友人、めけのアドバイス通り
ちゃんとリムーバーも全員にあげてきましたよ!


また、メンバーのかるぴすのアイディアで

「メイクやネイルしてあげた後、チェキで写真を取ってあげる」

というのもかなり好評で、
写真をその場であげたこともとても喜んでもらえました。


また、メイクを手伝えない男性陣は手持ち無沙汰だったので、
前日に中村さんから現地が欲しがっていたと聞いて急遽持ってきた
DVDプレイヤー替わりのプレステ2を共有のビジョンに接続。

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ドラえもんやらハリーポッターのDVDも6枚ほど提供。
少しでも気分転換になってくれると良いけど。

またメイクサービスをするスペースでは持ち込みスピーカーから
音楽をかけていたのですが、

「テレビ以外で、まともな音楽を聞けたのは久しぶり!」

との声もあり、本当にこうした
娯楽グッズが足りていないこともわかりました。
何か聞きたい曲がないか聞くと、若い子はみんな

「嵐!」「AKB48!」

で、国民に愛される2大グループまじでパネェっすw


【テレビ取材】


公的な被災地には必ずNHKの職員が張り付いているらしく、
「美容のボランティアにきた」というと興味津々の様子。

「本社も興味を持ってくれるのでは?」
「でも、建物の中の撮影は厳しいんだよな…」
「中継でコマをとれれば…」

など、なにやら小声で話し合っている(笑)。

結果的に、15時台のテレビニュースで中継のコマがとれたらしく、
NHK東北で1分半程度、活動の様子を報道してもらえました!
東北地方以外には、残念ながら映らなかった模様…。

僕のインタビューも流れたっぽいんですけど、
おばあちゃんにリップの色を選んでいる時に中継始まったから
テンパって変なことを言ってたような気がします(;´д`)トホホ…


ちなみに余談ですが、
中継が決まって打ち合わせをしていると
若そうなNHKのディレクターから

「もしかして、というか、オトキタさんですよね?」

と話しかけられる(爆)。
なんと、早稲田の2コ下で便利舎(企画サークル)だったらしい。

世の中って狭いね!
NHKの現地での裏話も色々と聞けましたw


【人々の様子とか】


あまり年齢の近いボランティアが来ないからか、
中学生〜高校ぐらいの子どもたちととても仲良くなりました。
ボランティアやっていた間ずっと、周りにいて宣伝してくれていたり。

その中の、13歳のRちゃんが
携帯をいじっていたと思ったら急に飛び上がって一言。

「やったー!今、彼氏ができたのっ!!」

異常に盛り上がるその場一同!

「えーすごいっ!」
「◯◯先輩だよねっ!なんてメールきたの?!」
「おめでとー!いいなぁいいなぁ!!」

そんな大騒ぎを聞きつけて、
教室から出て様子を見にくるRちゃんのお父さんお母さん。

「なんでもないから、あっちいってー!!」

その後、1日中Rちゃんは顔を蒸気させながら
幸せそうにしていて、なんとなく場の空気もほっこりして
癒しの空間が醸成されましたとさ。


ちなみに、Rちゃんは携帯が流されてしまい、
5人家族で一台の携帯電話を共有しているとのこと。

だから男友達や彼氏(に今日からなった人)からメールが来ると、
読んでほっこりした後にすぐ消してしまうそうです。

こんな苦労も、被災地ではあるのだなぁと。
いいことも悪いことも、本当に行ってみないとわかりませんね。

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仲良くなった現地のコたち。
みんな明るくて、ほんとうにしっかりしていた。


【行政への憤り】


救援物資が配られないとか、規則ばかりで硬直しているとか
非難の絶えない行政の態度ですが、僕はこんなことを目の当たりにしました。

僕らがメイクやネイルが終わった人の
写真を撮っていると、おじいさんが凄い勢いでやってきて一言。

「おめえらかっ、写真撮ってるのはっ!!」

その剣幕と東北弁から、怒られるのかと思いましたが、
話を聞くと自分の奥さんの写真を撮って欲しいとのこと。


「今回の震災で、奥さんが障害持ちになってしまった。
 障害者登録をするために行政に問い合わせたら、必要な書類と一緒に
 4×3の証明写真を2枚同封して仙台市役所に送れと指示された。
 全部流されて、写真なんかあるわけない。どこで撮れっていうんだ!」


瓦礫の山となった街に、証明写真機なんてあるはずがない。
写真が残っていたとしても、定規がないからサイズなんて測れない。

そういうことにまったく想像力を及ばせず、
こういう指示が出せる行政にはやはり疑問を抱かざる得ません。


ポラロイドで認められるかはわかりませんが、
念のため4枚ほど写真を撮り、iPhoneで定規アプリをダウンロードして
4×3のサイズに切ったものをあげてきました。スマートフォンは神。

役所に無事受理されることを祈るばかりです。


【バイバイ、志津川中学校】


志津川中学校で避難生活をしているのは現在、120人ほど。
地方への集団避難が始まり、随分少なくなったようで
一時期はこの3倍以上の人数が寝泊りをしてたとのこと。

「学校も再開しなければいけないし、
 この避難所も長くて4月末まででしょうね」

だそうです。
また、あるおばあちゃんからは

「一週間前だったら、まだ若い女の子もたくさんいて、喜んだだろうねぇ…」

と言われ、もう少し早く来れれば…と忸怩たる思いも感じました。


仲良くなったみおちゃんたちとの別れを惜しみながら、
再会を誓って校舎から出る。

「少しは、現地に貢献できたかな!」

そういう気持ちを持って校庭を曲がると、
小高い山の上にある敷地からは眼下にこの光景があるわけです。

19.jpg

なんだかこの瞬間が、一番ぶわっときました。

校舎の中で明るく話していて忘れていたけど、
あのコたちは毎日、ここからこの光景を見てるんだ。
あのコたちは、こういう現実の中で毎日を生きてきたんだ。

そして、これからも。

そんな人たちに僕らは、たった1日のボランティアで
どれだけ貢献できたというのだろう。これから、どんな貢献をしてあげられるだろう。

複雑な想いを胸にしながら、僕らは南三陸町を後にしたのでした。



--


最後は少ししんみりしてしまいましたが、
今回の計画に賛同して下さったみなさま、
改めて本当にありがとうございました!

予想以上にたくさんの方から支援物資をいただき、
何年も会ってない人やtwitterで知らない人からも支援をいただき、
本当にネットの力や皆さんの被災地に対する思いを感じ取れた活動でした。


それにしても、ボランティアは本当に難しい。
行政がうまく機能してないことは確かだけれども、
そうかといってこのように個人で動くことがどこまで許されるのか…

ボランティアに関する自分の意見は、
日記を改めてまた必ず書きます。


ともあれ、今後ともなんらかの形で「美」を通じた
被災地支援は続けていくつもりです!むしろ、これからが勝負。

今回は一緒に行けなかった方々も、ぜひ次回は一緒にやりましょう。
メイクや美容の技術云々より、大事なのは「人間力」だと今回痛感しております。

そして急で無茶苦茶な計画にも関わらず、現地での苦楽を共にした
よーたくん、かるぴす、ちあ、あやねにスペシャルサンクス。


色々考えることも失敗もあったけど、今回は本当に、行ってよかったと思ってます。
被災地でも美は求められるし、愛だって生まれる。
テレビニュースやtwitterでは、わからないことばっかりでした。


1日でも早く、被災地の方々が
美しく健やかな笑顔で過ごせる日常を取り戻せることを。

震災から一ヶ月後の日に

オトキタシュン


posted by おときたしゅん。 at 17:39| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

被災地支援:4月9日 南三陸町活動報告(前)

皆さんから絶大なる協力を得まして、
被災地、宮城県南三陸町へ

「メイクアップを通じて、美と笑顔を提供する」

プロジェクト『美』(勝手に命名)が、無事終了致しました!
その結果と、現地の様子をご報告させていただきます。


まず初めに、今回の被災地行きの提案者である
辻社長、よしもとさんに、現地到着の遅れと連絡の行き違いにより
多大なご迷惑をかけてしまったことをお詫び致します。

大変、申し訳ありませんでした…


では、ここからは時系列に沿って、写真付きで。


【4月8日晩】

がっつり残業を終わらせ、車を回収に実家へ。
少しでもモノが積めるように車内を片付けてくれていたり、
ガソリンを満タンにしておいてくれた両親に感謝感謝。

21時過ぎごろ、メンバーたちと自分たちで集めた&皆さまからいただいた
支援物資の仕分け作業を開始!

ありがたいことに仕分けをしながら次々と
物資を持参して下さったり宅急便が届いたりするので、
ダンボールの大きさを調整したり数を数えたりするのに四苦八苦。

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「まとまった数を、一つのダンボールに一種類」

が支援物資の大原則ですが、これがなかなか難しい…
化粧品という属性柄、どこに分類すればいいのかわからないものもあるし…
何事も、やってみないとわかりませんね。

「とっとと仕分けぐらいして、被災者にもの配ってやれよ」

とか軽々しく行政に文句を言えなくなってしまいました(苦笑)。


0時過ぎ、皆さんの善意が一つに!

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車の中がパンパンだぜ…
午前1時過ぎ、南三陸町に向かっていざ出発!


【南三陸町到着、物資受け渡し】


うっかり下道に降りる出口を間違え、
壮絶に道に迷うというアクシデントがあったものの、
予定から遅れること約2時間で現地に到着。

途中までの市街地は、電柱の傾きや瓦の崩壊などが見られるものの
一見すると普通の街並みと言えなくもない。

「本当にこの先に、ニュースで見たような光景があるのだろうか…」

と思いながら車を走らせていると、
本当に「突然」景色が変わるポイントがありました。

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ただただ、絶句の一言…
あまりの非現実感に、今だって気持ちは消化できていません。

自衛隊が整備した一本道を走り、
まずは個人ボランティア活動家の中村さんに情報をもらい
物資の届け先として薦められた「志津川中学校」に。

6.jpg

卒業式は、行われたんだね…

7.jpg

周りはすべて流されているのに、
何故か残った学校の学訓が記載された石碑。
存在感と重みを感じます。

小高い丘の上にある志津川中学校の敷地に入ると、
支援物資の受付窓口が設置されていました。

8.jpg

9.jpg

ここで積極的に働いていたのが、
なんと高校一年生の女の子、みおちゃん。

化粧水、美容液ですと言って渡すと

「やった!これ、みんな欲しがってたんです!!」

と大喜び。
ニーズ調査のため、他に必要なものはないかと聞くと

「一番欲しかったものは、今もらえましたよっ!!」

とまで言ってくれて、
本当に持ってきた甲斐があったと感動。
お役にたてて良かった!

ちなみに今回渡したものをもう一度整理すると、


・化粧水
・美容液、保湿クリーム
・ハンドクリーム
・リップクリーム
・顔、身体の拭きとりシート
・メイク落とし
・コットン
・鏡
・DVDプレイヤー替わりのプレステ2←


以上です。
どれも喜ばれましたが、
鏡なんかは本当に一枚もなかったようです。

少し物資倉庫を覗いたところ、
お米や豆などの食料品は

「一生かかっても食えないんじゃない…?」

というくらいたくさん、天井近くまで積み上がってましたし、
タオルや毛布などの「一次救援物資品」も数多くある様子でした。
やはり、需要と供給の乖離が著しい時期にきていることを痛感します。

もちろんまだ食料すら満足には行き届いていない「孤立避難所」も
ある可能性はありますが、少なくとも行政に指定されている学校や公民館などの
公的避難所では、一般的な支援物資は溢れているようです。


色々と話しを聞かせてくれたみおちゃんたちにお礼をいい、
今回の支援イベントの本体が行われているベイサイドアリーナへ。


【ベイサイドアリーナ】


「自衛隊やボランティアも多くて、人がものすごい。
 一つの街みたいになってるよ」

とみおちゃんに教えてもらって着いたベイサイドですが、
本当に凄いことになってました。広大な駐車スペースはすでに満杯。

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でっかいビジョンは設置されているし、
夜になると野球場の照明みたいなのが点灯されます。
建物の中は冷暖房完備。

ただ、避難している人は廊下にまで溢れて
それぞれダンボールで仕切った床に寝泊りしている感じで
プライベートなんて夢のまた夢の世界でした。空気も濁っています。


遅れてきてしまったので野外に居場所がなく
(雨だったのでスペースが限られていた)、
たい焼き屋台などの企画が盛り上がるのを横目に

「こちらはこれだけボランティアがきて、盛り上がっている。
 それに比べて志津川中学校は本当に閑散としていた。
 僕らが必要とされているのは、ここじゃないんじゃないか…」

そうメンバーの誰もが感じ、
急遽メイク企画を行うのを志津川中学校に変更することに。

実はこの時、辻社長やよしもとさんは企画をやるスペースを
予め押さえていてくれたそうで、人ごみの中でそれを発見できず、
また連絡を取らずに勝手な判断をして好意を無にしてしまいました。

これは深く反省。。


そして志津川中学校に戻り、ようやっと美容ボランティアを
開始するわけですが、長くなってきたので次回に続く。
posted by おときたしゅん。 at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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